Mukwano Member Blogムクワノとは、ウガンダのラカイ地区に孤児院、及び職業訓練所を設立・運営しながら親を失った子供たちをサポート、世の中に働きかけていくグループです。

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PLE 07:32
PLEとは、ウガンダ国内の小学校卒業試験で、この成績次第で中等教育へ進学できるかどうかが決まる。今期からP7を導入したことにより、約10人の子どもがこのPLEを今年受験することになる。11月上旬に試験があり、来年1月下旬頃には結果が分かるのだが、成績は1級〜4級、決められた点数に届かない場合は不合格となる。不合格になった場合は、どんなに希望しても中等教育には進めず、P7をリピートし、再度次年度の試験の機会を待つ。

ここ最近のウガンダ国内の教育事情は、PLEの受験成績は下降気味。不合格者の割合も増えているようだ。このPLEだけで子ども達の学力レベルを判断することは偏りがあるだろうが、一通り小学校で学ぶべき問題が収まっていると言われているため、P7を教えている先生はこの対策に向けての授業も合わせて行っている。

P7担当のEvalist氏も、朝の7時半から日が暮れるまで、平日は毎日勤務時間を延長して、子ども達に教えている。 Evalist氏、他の先生と比べても非常にやる気があって、子ども達への面倒見が良い。またウガンダ国内共通して算数の苦手な子ども、先生が多いのだが、彼の得意分野は算数。彼は以前JICAの研修に参加したことがあるのだが、その時に習った九九の歌を使ったり、授業後も分からないで困っている子に、しっかりと時間を割いて向き合っているのだ。

P7の子ども達も一生懸命勉強をしているのだが、私の個人的な感想としては、残念ながらまだ学力レベルがP7に至っていない子が多い。このサマニャの丘に本格的に学校がスタートして、1年半。それまで学校に行っていなかった子も多いし、色々な問題を抱えながら学校に通って来る子もいる。ホームに寝泊まりできる子は数も限られているし、他の「子どもだけで住んでいる家」から来ている子は、家に帰ったら働かなくてはいけない。集中力が続かない子もまだ多いし、本当の基礎学力がない子が多いのだ。こうした子ども達と触れ合うにつけ、「焦らずゆっくり見守ったら良い」と私は思っているのだが、同時に今まで以上にクラスの仲間と一緒に楽しそうに勉強をしているP7の子達を見ると、この試験があることでの子ども達のモチベーションが高くなっていることに気付き、皆頑張れと思うのだった。

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(授業が終わった後も、引き続き勉強をしているP7)
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床の水拭き 17:41
クラスルームの床の2カ所に少し前から穴が1個出てきて、これ以上穴が大きくならないように、2つのクラスルームの床を修復した。修復といっても、穴の部分にセメントを埋め、下地処理。その後乾いてからまた上にセメントを重ね、床全体が均一に平になるよう、セメントを塗る。そこから2日間、完全に乾燥するのを待つ。その後、水拭き。

このサマニャの丘では、ホームやトイレ、バスルームなど全ての工事で、子ども達は何らかのお手伝いをしてきた。例えば、工事の時に必要な水汲みとか、セメントを運ぶ作業とか。子どもの1人が始めると、「私も」「僕も」と他の子どもが集まってくることが多い。

今回の水拭き作業はエンジニアの号令で、子ども達にその任務が託された訳なのだけれど、見ているとしっかり手伝っているのは、たった2人であとの子ども達は水拭き中の床が滑るのがとっても楽しいようで、その上をきゃ〜きゃ〜言いながら、走り回っていた。しばらくして年上の子の号令で、今まで遊んでいた子は、仕方なさそうにその場を去り、作業は無事終了した。

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| yuka | - | - | posted by mukwanojapan
教科書 16:10
先生達の間で、教科書の使用方法について簡単な話し合いが持たれた。教科書には全て学校のハンコを押し、授業開始時に先生から配る。また授業終了と同時に、先生がスタッフルームに持ち帰る。小学7年生に関しては、PLE(national exam)を控えているため、夜の間の自習や補講などで個人的に使うことを許可することなどが決められた。子ども達は初めて手にした教科書に、目を近づけて、食い入るように読んでいた。また先生達も教科書の到着を心待ちにしていたようで、教科書1冊1冊にハンコや番号をつけていく作業も、ほとんどの先生が勢揃いして楽しそうに作業していた。

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(教科によっては、1人1冊教科書が渡る↑)

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低学年の子ども達に1番人気はやっぱりチャート。今までスクールでは、特に低年齢の子ども達の集中力があまり続かず試行錯誤していたので、チャートや教科書で少しずつ集中力が持続していけば良いなぁと思う。



| yuka | - | - | posted by mukwanojapan
掃除 05:40
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昨年10月に約7ヶ月を経て完成したトイレ。

このトイレ、深く掘るごとに穴の幅が小さくなって掘削が非常に難航したり、掘れば掘る程、沢山の石が出て来てなかなか削れず、工事はなかなか進まなかったのだが、その分地元のワーカーや、関係者の間でその間のプロセスなどがしっかりと記憶に残っているようで、今回訪れた私に色々な方がいかに大変な工事だったかということを繰り返し話してくれた。

だからか、トイレもバスルームも、とてもきれいに使われていた。


きれいに。。と言えば、ホームでは朝の起床後、1日の始まりは部屋やスクールの周りの掃除と、料理に使う薪拾いなどから始まる。自分たちが使う場所は子ども達自身が掃除することで、大切に使うようになるだろうし、それも教育の1つになっている。

ただ、女子部屋と男子部屋を見比べると、どうも掃除の仕方が違う。それと物の使い方も。例えば、2007年12月に購入した蚊帳。女の子たちの部屋の蚊帳は、穴もほとんどなく大切に使われていたのだが、男の子の部屋のいくつかの蚊帳を見て、びっくり。。。穴だらけだった。これじゃ、蚊帳の意味が全くない。すっかりベッドの飾りの1つになっていた。

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(↑男子部屋。1番ひどいバージョン)
こちらは、修復不可能そう。2つのみ蚊帳の追加購入をすることとなった。

| yuka | - | - | posted by mukwanojapan
水問題 04:14
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ホーム/スクールの水。去年9月に大型タンク3個を設置したことで、子ども達、先生の飲料水、調理用の水は比較的綺麗な雨水を使うことが出来るようになった。これで、雨期の間は雨が降れば事が足りる。現地の皆は、タンクの設置を本当に感謝していた。「これは大きな進歩だと」。これによって子ども達が下痢や腹痛などを訴える回数も劇的に減った。しかし、身体を洗う時、また乾期の際は水が足りないので、近くのドブや遠くの湖まで水汲みに行き、汚い水を使わなくてはならない。

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私はアフリカ大陸に足を踏み入れてから、事に水問題に関して、やるせない気持ちになることが多い。イギリスや日本に住んでいると、水道代やミネラルウォーターを購入する場合は、確かに水にお金はかかるが、水で苦しむということはない。水は生活に不可欠で、生産活動を進める為にも、必ず必要になってくる。MUKWANOでは、随時食料の配給を行っている。これはホームとスクールで必要な食料の半分以上を占めている。全ての食料を配布していないのには、色々理由があるが、まずは現地の自助努力を損なわない為という理由が大きい。ホームがあるサマニャの丘は広大な敷地が広がっているため、ホームの畑でも自給自足を推進し、現在は芋や、豆、バナナ、パイナップルなどの農作物を植えている。この農作物の出来は全て天候に左右される為、農作物がうまく育つ事もあれば、失敗をすることもある。雨が比較的少ない大地で、効果的に作物を育てる方法を可能な限り導入はしているが、ここで完全な自給自足を達成することはなかなか難しい。両親がいる子どもがスクールに来る場合には学費をもらっているのだが、この学費を使って食料を買い足すこともある (生徒の約9割は遺児で、学費は無料。残りの1割の子どもは両親がいるため、学期ごとに学費をもらっている)。

なるべくなら、ホーム/スクールの食事はこの畑で作れたらと思っていたが、農地を拡大し、様々な農作物を生産するためには大量の水が必要となる。手軽に水を得る方法として、井戸があるが、これまで1年以上に渡り、この周辺で水を確保できる場所を探して来たが、調査をしてもポジティブな答えは返って来ない。人によってはずっと調査を続ければ、水の出る場所が見つかる可能性もまだあるよと言われるが、なんとなくその可能性は低い気がする。調査を始めてから実際に井戸が完成するまでにも約3年以上は見ておいた方が良いというアドバイスを受けた事もある。今後も地道にをキーワードに、水源を探してはいきたいと思っている。

工業用水を含めて、日本人は平均1日に3トン、アメリカ人は6トンもの水を使っている。一方アフリカ大陸に住む人は、1日に平均10〜100リットルの水を使用すると言われている。先進国の100分の1である。私はアフリカと出会ってから、この数字の重みをひしひしと感じる。どうにか限られた水の中で生きていかなくてはならない。サマニャの丘近郊の村に住む人たちも、水に関しては同じ問題を抱えている。家にタンクを付けられた家では、最低限の生活用水は確保できるが、やはり乾期には厳しい環境を強いられ、一方タンクのない家では、何時間もかけながら水を求めてひたすら歩く。でもだからって、綺麗な水を確保できるわけではないのだ。

私たちは現地に根ざした方法で「持続可能な収入源」を得る道を模索しているが、large-scaleの農業の成功は今のところ、難しい。今回の訪問中、Masakaという街のあるorphanageに見学に行った。ここのオーナーはウガンダ人女性で、現在50人の孤児を引き取り学校に通わせている。外部からの寄付だけに頼るのではなく、現地のもので収入を得る手段を作る方法として、養豚事業を行っている。2匹のオス、メスの豚の購入からスタートし、今では60匹近くの豚を飼っては、村人に販売し子ども達の生活資金、学費に充てている。勿論、これだけの収入では子ども達全員を育てるのには足りないとは言っていたが、それでもこの事業を通して、ある程度の決まった収入を得られているのは、見習う点が多々ある。

サマニャの丘の性質上、天候が不安定(いつ雨が降るか分からない、水不足の問題)なため、天候に左右される農業や豚の飼育などは難しいかもしれないが、何らかの土地に根ざした収入を得る機会も模索していきたいと思う。これに関しては、先生達も真剣に考えている。

 永谷 裕香


| yuka | - | - | posted by mukwanojapan
教科書の購入 20:01
今回はウガンダに到着後、すぐにRakaiに向かう予定だったが、教科書の購入を先に行うことになり、Rakaiより校長のEvalist氏に首都カンパラへ来てもらうことに。エンテベ空港よりカンパラへ向かうが、カンパラ近郊の渋滞がひどく、到着したのはエンテベを出て2時間半後(通常、空いていれば約1時間)。

Evalist氏と1年ぶりの再会を果たし、色々積もる話をする。翌日はカンパラのメイン通り:カンパラRoadの1番大きい本屋へ、Evalist氏と共に向かう。これまでサマニャの丘のホームスクールでは、先生のみが教科書を使っている状況だった。子ども達が活字を目にするのは、先生達が黒板に書くHand writingのみ。ウガンダ国内、そういった状況の小学校も数多くある。だからか、板書・暗記中心の教育となっている。勿論、中には生徒1人1人教科書を持っている裕福な学校もあれば、生徒2〜3名で1冊をシェアという学校も多い。

去年末から、Evalistや他の先生達とは、基礎教育の充実を図る為にも、子ども達に教科書があったら良いのにと話をしていた。ただ、教科書を注文するにも一旦カンパラへ出てこなくてはならず、今期からの教科書導入を目標としていたため、今回の私のウガンダ訪問のタイミングと合わせて実現することとなった。

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先生達が現在スクールで使用している教科書のリストと照らし合わせつつ、本屋の店員のアドバイス(最近の教科書の傾向や会社別の評判など)を聞きながらどれを購入するかEvalist氏と共に選択していく。またP7(小学校7年生ーウガンダの小学校は7年生まで)の際に受けなくてはならないPLE (national exam)対策の教科書、問題集などを購入。教科は、英語、算数、理科、社会、農業、宗教。
ただ、教科書は生徒約2人につき1冊の配布となる。

また低学年用のチャートを購入。これは大きな紙に九九やアルファベットなどが絵と共に書いてあるもの。授業中にも使用するが、一部はクラスルームの壁に貼ることを検討中。


本屋での買い物。なんと、約5時間半かかった。教科書の注文を終えてから、倉庫に行った店員さん達、いつまで経っても戻らず。おかしいなと思い事情を聞くと、倉庫に保管されている教科書の束が学年、教科などバラバラに保管されていたためと判明。2時間が経過し、Evalist氏と一緒に教科書が来るたびに、レシートと共に間違えがないかをダブルチェック。全てチェックをし終えて若干疲れ気味の私たちをよそに、店員の1人が「私たちも再度チェックをするから」と言う。あとどのくらい時間がかかるんだろうか。1人の女性がレシートを見ながら赤ペンでチェックしていき、もう1人の警備の男性がチェックが終わった後の教科書をダンボールに詰めて行く。大きな5箱のダンボールが詰め終わり、ガムテープで封もし、ようやく赤ペンのチェックも終わるというその時、、、、女性が、P5の算数とP4の社会を見たのに、チェックがついていないと言い出す。。。。ここからが大変。今まで詰めたダンボールをもう1度開け直し、探し始める。床に教科書の数々が散在し、ここからまた1時間半。結局、両方の教科ともダンボールから見つかり、ようやく買い物終了。
Evalist氏も私も、本屋を出る頃にはくたくたになりながら、でも同時にようやく教科書を購入できたという充実感も混じりながら、大きなダンボールと共にカンパラの中心街を後にした。

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 永谷 裕香

 
| yuka | - | - | posted by mukwanojapan
ウガンダへ。 18:49
ウガンダに行って来ます。ちょうど1年ぶり。

今まで、MUKWANOホームスクールはP1-P6(小学校1年から6年にあたる)までだったのですが、今年から先生達の意向でP7も作ることになりました。ウガンダの小学校は通常、小学校7年生までなんですが、MUKWANOと現地のCBO/サマニャの最初の話し合いで、まずは小学校6年生までやってみようということで2007年12月より進めてきました。クラスルームは足りないのですが、先生達の強い意志の元、小学校1年生や2年生は青空教室でも良いのではないか?といった意見が多く、この度もう1クラス作ることになりました。よって新しい先生も来ます。

また今まで教科書は先生達のみが指導の際に使っていたのですが、4月より子ども達にも配ることになりました!まずは、全ての教科で2人〜3人の子どもに教科書1冊という形になりますが、今回の訪問中、校長先生と一緒にカンパラにて教科書の購入をする予定です。という訳で、何度か首都のカンパラとRakaiを往復になりそうです。

今回の訪問は残念ながら短いのですが、久しぶりに子ども達や現地でお世話になっている方などに会えることが楽しみです。また帰国後に報告させていただきます。

            永谷 裕香


| yuka | - | - | posted by mukwanojapan
トイレと浴室の工事スタート 23:02
 お金は天から降ってくるものではない。去年5月にホームと教育棟の着工にあたっても、子どもたちに基礎工事の際、水汲みやレンガ運びの一部をお願いした。小さな子どもたちがこれらの作業を繰り返し行うのは酷かもしれない。でもお金は簡単にもらえるものではなくて、汗を流したりしっかり働いて初めて手に入るものということを暗に伝えたかった。

 そしてこの度、ホームとホームスクールの近くで、子ども用のバスルームとトイレの建設が始まった。これは去年より計画をしていたことだったが、今回も雨期に入り雨がある程度降るのを見計らって工事がスタート。とはいえ、雨が毎日大量に降る訳ではないので、子どもたちは毎朝、毎夕授業の初めと終わりに、順番で水汲みに行く。今回はホームのスタッフのかけ声で、水汲み隊と、レンガ運び隊に別れて順々に子どもが手伝いをしているという。これまでバスルームは、布とバナナリーフを使った小さな囲いだけ作った場所で体を洗ったり、先生たちが使っていて渋滞してしまうと、結局子どもたちは外のbushで皆で体を洗っている状況だったので、一刻も早く作りたかった。

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              (これが前からあるバスルーム)。 

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              (現在バスルームを建設中)。
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うまくいけば、1ヶ月くらいで浴室は仕上がりそう。ただ問題はトイレ。このサマニャの丘の土壌は石が沢山埋まっていて、なかなか掘れないのだ。これは、去年12月と今年3月にウガンダにいった時、センキマ氏並びに他のスタッフとともに、色々な場所で土を調べたが、どこも同じような土で、掘るには非常に時間と労力がいることが分かった。ラカイ県にある拘置所のprisonorが社会貢献活動の一環としてトイレの工事を手伝いに来てくれたのだが、あまりに大変な作業だったため、2日間でギブアップ。
 usuru(ンスル)という木で出来た、石を削るための道具があり、それを使っているのだがなかなか作業が進まない。現在digging掘削のプロという人にお願いして来てもらっているが、果たしてどのくらい時間がかかるだろう。現地スタッフと話し合いをして、衛生的なトイレを作るため、20メートルは確実に掘ろうということで意見が一致。(今は、以前からある簡易的なトイレを使っているが、ここは4メートルの深さ)。

 日本だったら、機械あるのになあ、、、と思ってしまう。トイレ、今回はどのくらいの期間で仕上がるか全く予想がつかないが、皆様にも現地から写真が届き次第、ご報告します。

      永谷 裕香
 
  
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農業。 20:48
 3月22日から24日のイースターホリデーに、ウガンダ在住の協力隊の皆さんがSamanyaの丘に来てくださった。
 この丘には約9haの広大な土地があり、HOMEと学校のスタッフが試行錯誤しながら農作業をしている。ここで食べる食事の一部は、自分たちで作りたいというのが現地スタッフを初め、私たちMUKWANOのメンバーの願いでもある。

 ただ、Samanyaの丘は土の中に、沢山の石が含まれているため農作業も思うようにいかないことが多かった。またせっかく作ったキャッサバなどが、ネズミに食べられてしまうことも多くあったり、肥料にどのようなものを使った方が良いかなど、現地スタッフは色々な疑問を抱えていた。

 そんな折、ウガンダの別の地区で農業隊員として活動をされているロミさんが、自前の桑を持ってHOMEに来てくださったのだ。ここぞとばかりに農業担当のGeoffreyが質問をする。「アボカドを植えたが、種と種の間はこれくらいの距離で十分か?」「肥料はどうしたら良いか?」「ニンジンを植えているが、深さはどのくらいか?」「この場所にバナナは植えられるか?」などなど、疑問が次から次へと出てくる。

 これまで自前の知識でのみ農作業をしてきたスタッフ。ロミさんの意見を聞きながらメモをとっていく。

   
   
 すぐに農地を拡大することはできないが、今はちょうど雨期も始まって、畑を耕し、種を植える時期。今ある農地に、効果的な方法で種を植えられれば良い。



 この後は、村落開発隊員のAnnaちゃん指導の元、皆でカマド作り。材料は土と水と草。ここにあるもので作れる。約3時間乾かせば、出来上がり!Annaちゃんが赴任地でウガンダ人の叔母さまに教えてもらったそうで、まさに現地の人の知恵。Annaちゃんがそっくりそのまま知恵を受け継いでいるように、Samanyaの皆にも伝授された(かしら?)。

 その後は皆で農作業。協力隊の皆さんありがとうございました。
25日から29日までは、別の県で行われるAICADの灌漑のワークショップにリーダーのセンキマ氏を始め、Geoffreyが参加。天候不順、降雨量の不安定さなどの問題が常につきまとっているため、灌漑に関した勉強をすることは、農地を有効利用する上で重要な一歩と言える。2人が学んだ技術が、Samanyaの丘に定着し、子どもたちにも伝えられるようになればよい。そのためにも、指導者の農業技術のアップが求められる。これからもウガンダ国内で行われるこうしたワークショップに、スタッフが積極的に参加できればと考えている。

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身体の変化 23:23
MUKWANO HOMEには、男の子より女の子の数の方が多い。意図的にそうした訳ではなく、困難な環境に置かれた子どもをリサーチし、現地スタッフとともに話し合った結果、女の子の割合が多かったのだ。

 今回の滞在中、年齢の比較的高い女の子たちに「ゆかに相談がある」と言われた。周りに誰もいないのを見計らって、女の子たちが話してきたのは、女性の身体の変化に伴って起きる生理的な習慣のこと。ちょうど先週、初めての月経を迎えた子がいて、どうしたら良いのかとのこと。

 おめでとうと、大人の仲間入りだという趣旨の言葉を伝えたが、恥ずかしそうな表情をしている。全然恥ずかしいことじゃないのよと言ったが、きっと初めてのことに、不安や戸惑いが多かったのだろう。
 家庭や学校で当然のように教えてもらう女性や男性の身体の変化。こうした機会も、ここにいる子どもたちにはなかったのだ。

 HOMEには、2月から新しく女性の先生にも数人きてもらっているのだが、なかなか言い出せなかったようなのだ。基礎教育をしていく中で、エイズ教育だけでなく、こうした保健・衛生教育もオープンに行っていければと、先生たちと話し合う。

 HOMEや学校の主人公は、子どもたち。そして現地スタッフは、子どもたちを育てていく重要な役割を担っている。真の意味では決して親代わりにはなれないかもしれないが、愛情を持って子どもたちに接し、ケアをする中で、いつしか絆が結ばれていくと確信している。現に2001年よりこのサマニャの丘で遺児のサポートをしているセンキマ氏は、子どもたちにとっては「父親」のような存在であり、何かあればセンキマ氏のもとへ行く。

 でも、男性には言いづらいことってある。時間はかかるかもしれないが、新しい先生たちの今後に期待したい。
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